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実りの秋の代表選手の一人、栗。大きく口を開け、光り輝く茶色の実を落とす以前の青い時代は、完全武装の鎧武者のように、どんな外敵も寄せ付けない迫力がある。子供の頃、その青い栗を叩き落とし足で踏みつけ棒で無理矢理口を開け、中に眠っている青い実を取り出し生で食ったことを想い出す。その味は甘くミルクに似た優しさだった。歯を当ててむいた渋皮の味が、口の中で何時までも頑張っていて、ツバをやたらと吐き散らしたもんだ。遥か遠くなった記憶が何故かとても懐かしい。

カテゴリー: 植木 パーマリンク

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